こんにちは。横浜市神奈川区「横浜駅」きた西口より徒歩5分にある歯医者「横浜駅きた西口歯科」です。
インプラント治療は、失った歯を補うための非常に優れた方法として広く知られています。天然歯に近い見た目と噛み心地を再現できることから、近年では多くの方が選択肢の一つとして検討しています。
しかし、患者さんのなかには「インプラントは何年もつの?」「一生使えるの?」といった疑問を持つ方も少なくありません。たしかにインプラントは長期的に使用できるものですが、その寿命は患者さんによるケアや生活習慣、さらには全身の健康状態によっても大きく変化します。
今回は、インプラントはどのくらいの期間もつのか、そして長持ちさせるためにはどうしたらいいのか解説します。
インプラントは何年もつ?
インプラントは、平均的には10年から15年もつといわれています。しっかりとケアをすれば、20年以上もつケースも珍しくありません。
ただし、すべての人にとって同じように長持ちするわけではありません。インプラントの寿命は、手術の技術や使用するインプラントの種類、患者さんの骨質や生活習慣、そして治療後のメンテナンス状況など、複数の要素によって左右されます。
例えば、同じ時期に治療を受けた方でも、丁寧にケアしている人は20年以上問題なく使用できるのに対し、清掃を怠る人は数年でトラブルが発生することもあります。
また、インプラントに一度トラブルが起こると修復が難しい場合もあります。そのため、治療後の過ごし方がインプラントの寿命を決定づける重要な要因となるのです。
インプラントの寿命に影響を及ぼす主な要因
ここからは、インプラントの寿命を左右する代表的な要因について、具体的に解説していきます。
メンテナンス不足
インプラント治療後に最も注意が必要なのが、メンテナンス不足です。
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病に似たインプラント周囲炎を起こすことがあります。これは、プラーク(歯垢)が残ることで歯ぐきに炎症が生じ、最終的にはインプラントを支える骨が溶けてしまう病気です。
メンテナンスを怠ると、せっかく埋め込んだインプラントが数年で抜け落ちるケースもあります。定期的に歯科医院でクリーニングを受け、ふだんの歯磨きでは落としきれない汚れを除去してもらうことが寿命を延ばすための大切なポイントです。
虫歯や歯周病
インプラント自体は人工物のため虫歯にはなりませんが、隣接する天然歯が虫歯や歯周病になると、その影響がインプラントにも及ぶことがあります。特に歯周病は、炎症が顎骨にまで進行することで、インプラントの安定性を損なう原因となります。
治療後は、インプラントだけでなく、周囲の天然歯も健康な状態に保つことが、インプラントを長持ちさせるうえで不可欠です。歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどを適切に使い分け、口腔内を清潔な状態に維持しましょう。
噛み合わせの乱れ
噛み合わせが不均衡な状態では、インプラントに過剰な負担がかかります。特定の歯に強い力が集中すると、インプラント周囲の骨が徐々に吸収され、最終的にインプラントがぐらついたり脱落したりするリスクがあります。
特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は注意が必要です。ナイトガード(マウスピース)の使用や噛み合わせの調整を行うことで、負担を軽減し、インプラントの寿命を延ばすことができるでしょう。
喫煙習慣
喫煙はインプラントの大敵です。タバコに含まれるニコチンは血流を悪化させ、歯ぐきや骨への栄養供給を妨げます。その結果、インプラントと骨が結合しにくくなり、手術の成功率を下げるだけでなく、長期的な安定性にも悪影響を及ぼすのです。
さらに、喫煙者はインプラント周囲炎のリスクが非喫煙者の2倍以上になるといわれています。インプラントを長持ちさせたい方は、禁煙または減煙を強く意識することが大切です。
全身疾患
糖尿病や高血圧、骨粗鬆症などの全身疾患も、インプラントの寿命に影響します。特に糖尿病は、感染症への抵抗力を下げ、インプラント周囲の炎症を悪化させる要因となります。また、骨粗鬆症の方では骨密度が低下しており、インプラントが十分に固定されにくい場合があります。
これらの疾患を持つ方は、事前に主治医と歯科医師が連携し、全身の健康管理を行ったうえで治療を進めることが重要です。
インプラントの寿命を延ばすためのポイント
それでは、インプラントを少しでも長持ちさせるために実践できるポイントを見ていきましょう。
正しいセルフケアを習慣化する
インプラントを長く使うためには、毎日のセルフケアが何より大切です。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを活用して、インプラント周囲に付着した汚れをしっかり取り除きましょう。
うまく歯磨きができているか不安という方は、歯科医院でブラッシング指導を受けるのも効果的です。
定期的にメンテナンスを受ける
自宅でどれだけ丁寧に歯磨きをしていても、すべての汚れを取り除くことはできません。歯科医院での定期的なメンテナンスは、インプラントを長持ちさせるうえで欠かせないステップです。一般的には、3〜6か月ごとの受診が推奨されています。
メンテナンスでは、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具を使用して、インプラント周囲に付着したプラークや歯石を丁寧に除去します。
また、レントゲン撮影や歯周ポケットの測定を行い、骨や歯ぐきの状態を細かくチェックします。万が一、トラブルが起こっていても、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けていれば、重症化する前に対処できるでしょう。
「問題がないから行かなくても大丈夫」と考えるのではなく、問題を防ぐために通うという意識が大切です。定期的なメンテナンスを怠らないことで、インプラントを長く使うことができるでしょう。
噛み合わせを整える
治療後の噛み合わせは、時間の経過とともに微妙に変化することがあります。これによって、噛み合わせのバランスが崩れると、特定のインプラントに過度な負担がかかり、寿命を縮めることにもつながるのです。
歯科医院で噛み合わせのチェックを定期的に行い、必要に応じて咬合調整を受けることが重要です。また、就寝中に歯ぎしりをする癖があるときは、ナイトガード(マウスピース)の装着を検討するとよいでしょう。
噛み合わせを適正に保つことで、インプラントや周囲の骨・歯ぐきへの負担を最小限に抑えることができ、長期的な安定が期待できます。
生活習慣を見直す
インプラントの寿命は、口腔内だけでなく全身の健康や生活習慣とも密接に関係しています。
偏った食事や睡眠不足、過度なストレスは免疫力を低下させ、炎症や感染のリスクを高めます。特に喫煙は、血流を悪化させ、免疫力を低下させるため、インプラント周囲炎の発症リスクが高まります。
また、栄養面でも注意が必要です。カルシウムやビタミンD、タンパク質は骨や歯ぐきの健康維持に欠かせません。これらを日常的に摂取することで、インプラントを支える骨の強度を維持することができます。定期的な運動も血行を促進し、健康な口腔環境づくりに役立ちます。
生活習慣を整えることは、単に体の健康だけでなく、インプラントの長期安定にも直結します。
早期発見・早期治療を心がける
インプラントのトラブルを初期のうちに発見できれば、簡単な処置で済むケースが多いです。
しかし、異変があるにも関わらず放置すると、骨が溶けるほど進行し、最悪の場合にはインプラントを除去せざるを得ないこともあります。
そのため、歯ぐきの腫れ、出血、口臭、違和感などの小さな変化を感じた時点で、すぐに歯科医院を受診することが大切です。特に「痛みがないから大丈夫」と自己判断して放置するのは危険です。
定期検診を受けていれば、わずかな炎症や噛み合わせの異常も早期に発見でき、適切な処置で再発を防ぐことができます。インプラントを長く使うためには、問題が起きてから歯科医院を受診するのではなく、問題が起こる前に防ぐという意識を持つことが何より重要なのです。
まとめ
インプラントは、失った歯を自然なかたちで再建できる優れた治療法です。平均寿命は10〜15年といわれていますが、日々のケアと定期的なメンテナンスを継続することで、20年以上健康に保つことも十分に可能です。
しかし、インプラントの寿命は、その後の過ごし方やケア次第で大きく変わります。毎日のセルフケアで清潔な口腔環境を保ち、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが、長期的な安定につながります。
また、喫煙やストレス、不規則な生活は、歯ぐきや骨の健康を損なう原因になります。健康的な生活習慣を意識し、口腔だけでなく全身のバランスを整えることが、インプラントを長持ちさせるための重要なポイントです。
インプラント治療を検討されている方は、横浜市神奈川区「横浜駅」きた西口より徒歩5分にある歯医者「横浜駅きた西口歯科」にお気軽にご相談ください。
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