こんにちは。横浜市神奈川区「横浜駅」きた西口より徒歩5分にある歯医者「横浜駅きた西口歯科」です。
お子さまの虫歯を予防するために「フッ素を使った方がいいの?」と迷われている保護者の方がいらっしゃるのではないでしょうか。乳歯は永久歯よりも虫歯になりやすく、適切なケアを怠ると将来的な歯の健康に影響を及ぼす可能性があります。
今回は、フッ素が虫歯予防に役立つ理由や注意点などについて解説します。お子さまの歯を守りたいとお考えの保護者の方は、ぜひ参考にしてください
こどもにフッ素を使う目的と効果
フッ素が虫歯予防に役立つと聞いたことがある方は多いでしょう。
虫歯は口の中にいる細菌が糖分をエネルギーとして分解する過程で酸を作り出し、その酸が歯の表面を溶かすことで発生します。特に甘いものを頻繁に摂取したり、歯磨きが不十分だったりすると酸が多く作られ、虫歯のリスクが高まります。
フッ素の主な目的は、こうした酸から歯を守ることにあり、歯の表面に作用することで歯質を強化し、酸への抵抗力を高める働きがあります。
特に乳歯や生えたばかりの永久歯は、表面を覆うエナメル質が未成熟で酸に弱いため、フッ素を定期的に取り入れることで虫歯予防の効果が期待できます。
また、ごく初期段階の虫歯であれば、フッ素の働きによって歯から溶け出した成分が再び歯に戻る再石灰化が促され、自然に修復される可能性もあります。さらに、フッ素は虫歯菌の活動を抑える効果もあり酸が生成されるのを防ぐ役割も果たします。
乳歯の健康状態は、将来生えてくる永久歯の位置や噛み合わせにも影響を与えることがあるため、早期からのフッ素ケアは長期的な口腔健康の基盤づくりにもつながる可能性があります。
こどもにフッ素を使うメリット
フッ素は、お子さまの歯の健康にさまざまなメリットをもたらしてくれます。ここでは、その代表的な効果について見ていきましょう。
虫歯の発生リスクを減らす
フッ素には歯の表面を強化し、虫歯菌が作り出す酸によって歯が溶けるのを防ぐ働きがあります。これにより、日常的にフッ素を取り入れることで、虫歯の発生リスクを低減する効果が期待できます。
特に乳歯や生えたばかりの永久歯は酸に弱いため、フッ素によるケアが効果的です。
歯の再石灰化が促進される
フッ素には歯の再石灰化を促進する働きがあります。食事や間食によって歯の表面が酸によって溶け始めても、フッ素があることで唾液中のカルシウムやリンが歯に戻りやすくなり、初期虫歯の修復が期待できます。
乳歯・永久歯の歯質が強化される
成長期のこどもの乳歯やこれから生えてくる永久歯は、フッ素によってより強くなりやすいと考えられています。これにより、虫歯に対する抵抗力を高めるサポートが期待できます。
こどもにフッ素を使うデメリットと注意点
メリットの多いフッ素ですが、知っておいていただきたいデメリットや注意点も存在します。
フッ素の過剰摂取によるリスクがある
お子さまがフッ素を過剰に摂取すると、歯の表面に白い斑点が現れるフッ素症になるリスクがあるといわれています。特に歯の形成期である6歳頃までは、フッ素の摂取量に注意が必要です。
フッ素配合の歯みがき粉を使い始める際は、年齢に応じた適切な量を守り、飲み込まないように保護者の方がしっかり見てあげることが大切です。歯みがきのあとは、口の中に残った歯みがき剤をしっかり吐き出させ、うがいを促してあげてください。
フッ素入りの洗口液を併用する場合は、歯科医師に相談して総摂取量が適正か確認しましょう。
アレルギーや体質への配慮が必要
まれに、アレルギー反応や体質による過敏症が起こることがあります。初めて使用する際は、ごく少量から始め、皮膚や口の中に発疹やかゆみなどの症状が出ないか様子を見ながら進めることが大切です。
もし異常が現れた場合は、すぐに使用をやめて医師に相談しましょう。
誤飲防止のための注意が必要
歯みがき剤を誤って飲み込まないように、お子さまの年齢や発達段階に合わせた配慮が必要です。たとえば、まだうがいや吐き出しが難しい乳幼児には、保護者の方が必ず仕上げみがきを行い、使用量を少量にとどめましょう。
また、歯みがき中は目を離さず、チューブから直接吸い込まないように注意してあげてください。
こどものフッ素の取り入れ方
フッ素には、ご自宅で行うケアと歯科医院で行うケアがあります。ここでは、それぞれの利用方法と通院頻度の目安について解説します。
歯科医院でのフッ素塗布
歯科医院でのフッ素塗布は、こどもの虫歯予防として定期的に行われるケアのひとつです。
施術の一般的な流れとしては、まず歯の表面をクリーニングして汚れをしっかり取り除きます。その後、専用のフッ素ジェルや液体を歯に均一に塗布し、数分間そのままにしてフッ素を浸透させます。
塗布後は、フッ素が歯にしっかり定着するよう、最低でも30分間は飲食を控えることが推奨されます。これは、フッ素の効果を最大限に引き出すために重要なポイントです。
フッ素塗布の頻度は、通常3〜6ヶ月に1回が目安とされています。フッ素の効果は時間の経過とともに弱まるため、定期的に塗布することで虫歯予防の効果を持続させることができます。
なお、虫歯のリスクが高いお子さんの場合は、より短い間隔での塗布が勧められることもあります。歯科医師の判断に基づき、個々の状態に合わせたケアを受けることが大切です。
家庭でのフッ素配合歯みがき剤の使用
ご自宅でフッ素ケアをする際は、お子さまの年齢に合った濃度のフッ素配合の歯みがき剤を選ぶことが大切です。年齢に応じた歯みがき粉を選ぶことで、誤飲のリスクを抑えながら効果的な虫歯予防に取り組むことができます。
また、使用時は年齢に応じて歯みがき剤の量を調整しましょう。乳幼児には歯ブラシに米粒程度、6歳未満はグリーンピース大、6歳以上は1cm程度が目安で、保護者の方が見守ることが大切です。
誤って過剰に飲み込まないよう、保護者の方が見守りながらケアを行いましょう。さらに、フッ素入り歯みがき粉はこどもの手の届かない場所に保管しましょう。
フッ素洗口の活用
フッ素洗口もこどもの虫歯予防に効果的な方法の一つです。うがいができる年齢(目安として4歳以上)から始めることが望ましいとされています。洗口後は、フッ素の効果を十分に発揮させるために、30分間は飲食を控えるようにしましょう。
こどものフッ素塗布にかかる費用
こどもの虫歯予防として歯科医院で行われるフッ素塗布は、年齢や目的によって健康保険が適用される場合があります。たとえば、乳幼児や学童期の定期的なフッ素塗布は自治体の助成や保険適用の対象となり無料または数百円で受けられることもあります。
ただし、これはすべてのケースで適用されるわけではありません。
一方、自費診療の場合は1回あたり500円〜2,000円程度が目安です。費用は歯科医院の方針や地域の制度によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
まとめ
フッ素には、歯の再石灰化を促し、虫歯菌の働きを抑える作用があり、特に乳歯や生えたばかりの永久歯の保護に有効です。歯科医院での定期的なフッ素塗布に加え、自宅でフッ素入り歯磨剤を使うことで、日常的に虫歯予防の効果を高めることができます。
ただし、フッ素は過剰に使用したり、誤った方法で取り入れたりすると、健康への影響が懸念されることがあります。そのため、年齢に応じた適切な量と使用頻度を守ることが大切です。
安全性と効果を理解したうえで、お子さんのお口の状態や生活習慣に合わせて、歯科医師と相談しながら取り入れることで安心して虫歯予防に取り組むことができます。
お子さんのお口の健康を守りたいとお考えの方は、横浜市神奈川区「横浜駅」きた西口より徒歩5分にある歯医者「横浜駅きた西口歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、予防歯科や虫歯・歯周病治療、根管治療やインプラント治療などさまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、Web予約もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。