横浜駅きた西口歯科:院内感染対策について⑩

こんにちは。

横浜駅きた西口歯科 院長の清水勇策です。

今回は前回の続き消毒についてです。

特に湿熱による物理的消毒に関してお話させて頂きます。

この湿熱消毒に関して、今回の取り組みで主に参考にさせて頂いているRKIガイドラインではウォッシャーディスインフェクター(自動洗浄機)による洗浄、湿熱消毒を推奨しています。

歯科治療に用いる器具は先端が細く、鋭利なものが少なくありません。

使用後のこういった器具を洗浄する際にスタッフが誤って指に刺してしまうリスクがあります。

また、こういったケガのみならず唾液や血液などが付着したものを触ることで無意識に周囲を汚染してしまうリスクが増えてしまいます。

そこで原則、手による洗浄を行わずに自動洗浄機を用いることがスタッフ、患者さん双方を守ることにつながるという考え方です。

このウォッシャーディスインフェクターにも高水準消毒が可能かどうか判断するための国際規格があり、ISO15883として設けられています。

熱水消毒は温度と時間の関係によりその効力が左右されるため、Ao値(A値)という基準が設けられています。

B型肝炎ウィルスなどの耐熱性病原体にはAo値3,000が推奨されています。

これは80℃、50分間または90℃、5分間の熱水消毒に相当します。

後者の条件を満たしているのが特定のウォッシャーディスインフェクターです。

 

院内の滅菌水準を考えるとClassB、ClassSがあり、パラメトリックリリースが滅菌保証可であれば十分です。

しかしスタッフが洗浄時に汚染機材から感染するリスクを考えるとウォッシャーディスインフェクターを導入することが推奨されます。

横浜駅きた西口歯科ではウォッシャーディスインフェクターまだ未導入であり、今後の目標となっています。

今回は主にハードのお話でしたが、Ao値を参考にするといわゆる「煮沸消毒」も一定の効果があるのだなと思いました。

 

今後もスタッフにとって安心な、患者様にとっても安心な衛生環境を構築できるよう取り組んでまいりたいと思います。

本日もご一読頂きありがとうございました。

 

横浜駅きた西口歯科

清水勇策

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