虫歯になりやすい人の特徴と原因・予防法や治療のポイント

こんにちは。横浜市神奈川区「横浜駅」きた西口より徒歩5分にある歯医者「横浜駅きた西口歯科」です。

虫歯になりやすい女性

「毎日歯を磨いているのに虫歯になるのはどうして?」と悩んでいる人は少なくありません。虫歯は単なるケア不足だけでなく、体質や生活習慣、食事の取り方など、さまざまな要因が重なって発生します。

実際に、同じように歯磨きをしていても虫歯ができやすい人とできにくい人がいるのは、その違いが背景にあるからです。

虫歯は放置すると進行し、痛みや歯の欠損だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。だからこそ、虫歯になりやすい人の特徴を理解し、自分に当てはまる要因を把握することが予防の第一歩になります。

今回は、虫歯になりやすい人の特徴や原因、予防のためのケア方法について解説します。

虫歯になりやすい人の特徴

歯ブラシが行き届かず虫歯になってしまった人

虫歯は誰にでも起こりうるものですが、虫歯になりやすい人にはいくつかの共通した特徴が見られます。

唾液の分泌が少なく粘り気が強い

唾液は、口の中を洗い流したり、食後に酸性に傾いた環境を中和したりする重要な働きを担っています。唾液の分泌量が少ない方や、粘り気のある唾液が多い方は、こうした自浄作用が十分に働きにくくなり、虫歯菌が繁殖しやすい状態になります。

口が乾きやすい、話すとネバつきを感じるといった症状がある場合は、虫歯のリスクが高まっている可能性があります。

歯並びや噛み合わせが悪い

歯並びが乱れていたり噛み合わせに問題があったりすると、歯ブラシが届きにくい部分が生じ、食べかすやプラークが残りやすくなります。

特に歯が重なっている箇所は、通常の歯ブラシだけでは清掃が不十分になることがあるため、デンタルフロスや歯間ブラシの併用が欠かせません。

甘い物を頻繁に摂る・セルフケアが不十分

間食や甘い飲み物を頻繁に摂る習慣がある方は、口腔内が酸性に傾きやすくなり、虫歯のリスクが高まります。また、歯磨きの時間が短い、うがいだけで済ませるなど、口腔ケアが不十分な生活習慣も影響します。

家族に虫歯が多い

虫歯になりやすい人には、遺伝的な要因が関与することもあります。歯の質や唾液の性質は遺伝の影響を受けやすく、これらが虫歯のリスクに影響を与える可能性があります。

そのため、家族に虫歯が多い方がいる場合は、特に丁寧な口腔ケアを意識することが重要といえるでしょう。

虫歯になる原因

プラーク中の細菌のイメージ

虫歯は歯の表面が酸によって溶かされることで起こる病気です。原因はひとつではなく、いくつかの要素が重なり合うことで発生します。

プラーク中の細菌

歯磨きが不十分な状態が続くと、歯の表面には、白っぽくて粘り気のある物質が付着することがあります。これがプラークで、食べかすや唾液、細菌などが混ざり合ってできたものです。

プラークの中には、ミュータンス菌をはじめとする虫歯の原因となる細菌が潜んでいます。これらの細菌は、食べ物に含まれる糖分を栄養源として酸を作り出します。この酸が歯の表面のエナメル質を少しずつ溶かしていくことで、虫歯が始まります。

初期段階では目に見えないほどの小さな損傷ですが、放置するとやがて穴があき、痛みやしみる症状が現れるようになります。

糖分の摂取頻度と量

糖分の摂取頻度が高いと、口腔内が酸性に傾く時間が長くなり、歯が溶けやすくなります。甘い飲み物やお菓子を頻繁に口にする習慣、また寝る前の飲食などは、唾液の分泌量が減る時間帯と重なり虫歯のリスクを高めます。

歯の質と唾液の働き

歯の質や唾液の働きも虫歯の発生に関係しています。

エナメル質が薄い、あるいは唾液の分泌量が少ない人は、酸を中和する力が弱く、虫歯になりやすい傾向があります。唾液には、酸を中和するだけでなく、歯の再石灰化を促す働きもあるため、口腔内の環境を整えるうえで非常に重要です。

歯磨き不足

プラークを磨き残したまま放置していると、そこで虫歯菌が繁殖します。特に注意が必要なのは、歯と歯の間や歯ぐきとの境目、奥歯の噛む面などです。これらの部位は歯ブラシが届きにくく、プラークが残りやすいため、虫歯ができやすい場所です。

正しく歯を磨き、必要に応じてデンタルフロスや歯間ブラシを使うことが予防には欠かせません。

虫歯を予防する方法

正しい歯磨きの指導をする歯科衛生士

ここでは、日常生活で取り入れやすい虫歯予防のポイントをご紹介します。

正しい歯磨きのポイント

食後の歯磨きは虫歯予防のためには欠かせません。

歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に当ててやさしく細かく動かして磨きましょう。磨き残しが多い部分や歯並びが悪い箇所は、デンタルフロスや歯間ブラシを併用すると効果的です。

また、就寝中は唾液の分泌量が減り細菌の活動が活発になります。寝る前の歯磨きは特に丁寧に行いましょう。

定期的に歯科検診を受ける

初期の虫歯や磨き残しは、自分では気づきにくいことがあります。定期的に歯科検診を受けることで、早期発見・早期対応が可能となり、虫歯のリスクを下げることにつながります。

食事や間食の工夫

虫歯になりやすい人は、食事や間食の取り方にも注意が必要です。砂糖を多く含む食品や飲料を控え、間食は時間を決めて1日1〜2回までに抑えることが推奨されます。

虫歯菌のエサにならず、唾液分泌を促進する効果が期待できるキシリトール入りのガム、無糖ヨーグルトなど、虫歯の原因になりにくい食品を選ぶことも予防に役立ちます。

フッ素の活用

フッ素には歯の再石灰化を促進し、虫歯菌の活動を抑制する働きがあります。歯科医院でのフッ素塗布だけでなく、市販の歯磨き粉の中にもフッ素が配合されたものがあるため、毎日の歯磨きの際に取り入れると良いでしょう。

虫歯治療の費用の目安

虫歯治療の費用の目安イメージ

日本では多くの虫歯治療が健康保険の対象となっており、費用は虫歯の進行度や治療方法によって異なります。

具体的には、歯の表面がわずかに白く濁る程度の初期虫歯(CO)では、フッ素塗布や経過観察が中心となり、費用は1,500円〜3,000円程度です。エナメル質に限局した軽度の虫歯(C1)では、歯科用プラスチックで詰める処置が行われ、費用は1,500円〜3,000円ほどです。

エナメル質の内側にある象牙質に達した中等度の虫歯(C2)になると、詰め物の種類によって2,000円〜1万円程度かかります。型取りが必要な場合は通院が2回以上必要となることがあります。

さらに進行して神経に達した虫歯(C3)では、根管治療が必要となり、費用は5,000円〜1万2,000円程度で治療は複数回にわたり、通院期間も長くなります。

末期の虫歯(C4)では抜歯が必要になる場合もあり、その後の補綴治療(入れ歯、ブリッジ、インプラント)によって費用は大きく変動します。保険適用の入れ歯やブリッジは5,000円〜2万円程度ですが、インプラントは自由診療となり、1本あたり30円〜50万円程度が相場です。

このように、虫歯が進行するほど治療が複雑になり、費用が増加する傾向があります。早期発見・早期治療を心がけることで、経済的な負担を抑えることができます。

虫歯治療の流れと通院期間の目安

虫歯治療の様子

虫歯治療の流れは、虫歯の深さや治療方法によって異なります。初診から完了までのステップを知っておくことで、通院の見通しが立てやすくなるでしょう。

初診〜診断

最初の診察では、歯科医師が口腔内を確認し、必要に応じてレントゲン撮影を行います。虫歯の進行度を診断したうえで、治療方針が決定されます。

軽度の虫歯治療の場合

歯の表面に限局した虫歯の場合は、その日のうちに歯を削って詰め物をする処置が行われ、1回の通院で完了することもあります。型取りが必要な場合は、後日詰め物を装着するため、2回の通院が必要です。

中等度・重度の虫歯治療の場合

虫歯が神経まで達している場合は、根管治療が必要となり、3〜5回程度の通院が必要です。治療の合間には、歯の状態や痛みの有無を確認するための経過観察が入ることもあり、治療期間は数週間から数か月に及ぶことがあります。

抜歯が必要となりその後補綴治療を行うケースでは、さらに通院回数が増えることもあります。

治療後のメンテナンス

治療が完了したあとも、虫歯の再発を防ぐために、3〜6か月ごとの定期検診やクリーニングが推奨されます。これにより、口腔内の健康を長く保つことができます。

虫歯を予防するメリットと注意点

虫歯を予防するメリットイメージ

虫歯を予防する最大のメリットは、歯を削ったり抜いたりする必要がなくなることです。天然歯を長く保てることで、噛む力や見た目の美しさを維持でき、将来的な口腔機能の低下を防ぐことにもつながります。

また、治療にかかる費用や通院回数を減らすことができるため、経済的・時間的な負担も軽減されます。特に根管治療や補綴治療は費用も期間もかかるため、予防することでそれらを回避できるのは大きな利点です。

また、虫歯が進行してからの治療には、費用や通院回数がかかることが多く、患者さんの負担も大きくなります。予防することでそれらを回避できるのは大きな利点といえるでしょう。

さらに、定期的に歯科医院を受診することで歯周病や口臭などの他のトラブルも早期に発見できるため、全身の健康維持にもつながります。

一方で、虫歯を予防するためには継続的な努力が求められます。毎日の歯磨きやデンタルフロスの使用、食生活の見直し、定期的な歯科受診などを習慣化する必要があり、忙しい生活のなかでは負担に感じる方もいるかもしれません。

また、予防処置の一部には保険が適用されず、費用がかかることがあります。事前に費用や内容を確認しておくことが大切です。

さらに、予防していても完全に虫歯を防げるわけではなく、体質や唾液の性質、歯並びなどによって虫歯になるリスクは高まります。そのため、定期的に歯科医院でチェックを受けることが重要です。

まとめ

虫歯を予防するために丁寧に歯磨きをする女性

虫歯になりやすい人にはいくつかの特徴があり、これらの要因が重なることで虫歯になるリスクが高まると考えられています。虫歯を防ぐためには、毎日しっかりと歯磨きをすることに加え、定期的に歯科医院で検診を受けることや食生活を見直すことも大切です。

もし虫歯ができた場合でも、早期に発見して適切な治療を受けることで、歯を削る量や通院回数、治療費の負担を最小限に抑えることが可能です。痛くなってからではなく、痛くなる前に歯科医院へ行くことで、予防と早期対応が可能となります。

虫歯にお悩みの方は、横浜市神奈川区「横浜駅」きた西口より徒歩5分にある歯医者「横浜駅きた西口歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、予防歯科や虫歯・歯周病治療、根管治療やインプラント治療などさまざまな診療を行っています。ホームページはこちらWeb予約もお受けしておりますので、ぜひご覧ください。

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